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「ライフスキル(Life Skills)」って、なに?

「ライフスキル(Life Skills)」って、なに?

2010年に「インターナショナル・プリスクールCHES」を神戸市の認可外保育施設として設立以来、サイトは必要な部分を修正し大きく変更しないまま、ほぼ10年😰 干支も一回りする12年を節目に、2021年末にCHESのサイトも完全リニューアルすることにしました。

ところが、いざサイトのリニューアルにとりかかると、「CHESって、どんなところなの?」という質問が…。1歳半からの子どもたちをバイリンガル環境で育てられる保育園、いや幼稚園かな…。「つまり、英語を学ぶところ?」。それは少し違います。「英語で」いろんなことを学べるところです! 「いろんなことって?」。 

ここで、日常のCHESでの活動をひとつひとつ説明しようかと、考えをめぐらせていると、矢継ぎ早に次の質問、「それで子どもたちには、どのように育って欲しいの?」。この質問には即答できました。子どもたちには、とにかく将来にわたってよりよく生きて行って欲しい。設立以来「小さな子どもたちの大きな可能性を英語力で応援する」、これがCHESの方針ですから。

「よりよく生きる? 大きな可能性? 英語?」。こんなやり取りをしばらく続けていると、突然飛び込んできたのが、「ライフスキル」という言葉でした。「よりよく生きるって、ライフスキルのこと?」。

ライフスキルとは

WHO(世界保健機関)によると、「ライフスキル」とは、「日常生活に生じるさまざまな問題や要求に対して、より建設的かつ効果的に対処するために必要な能力」。つまり、よりよく生きるために必要な技術・能力、生活技能のこと。CHESが子どもたちの身につけて欲しいものは、まさにこれです!

確かに「ライフスキル」という言葉があるのは嬉しかったのですが、いざこの言葉をつかうとなると、まだハードルが高い。WHOでは、1994年に各国の学校の教育課程にライフスキルの修得を導入することを提案、2000年の「世界教育フォーラム」では、その習得の必要性と教育プログラムの推進が指摘されたそうです。

しかし、「ライフキルも育てるインターナショナル・プリスクールCHES」で、まだ幼いお子さんを育ているママやパパに響くのでしょうか? 

そこでもう少し「ライフスキル」を読み進めていくと、代表的な10項目のスキルが列記されていました。

  1. 意志スキル
  2. 問題解決スキル
  3. 創造的思考
  4. 批判的思考
  5. コミュニケーション・スキル
  6. 対人関係スキル
  7. 自己認知
  8. 共感的理解
  9. 情動に対処するスキル
  10. ストレスに対処するスキル

これらの言葉を読んだだけでは、まだピンとこないですよね。言葉の意味を確認しながら、関連する2項目のスキルを5つのグループに分けるともう少し理解が深まるかもしれない。ここで、CHESの日常の活動とどれくらい関連するのかもあわせて確認してみることにしました。

2項目のスキル 5つのグループ

1:「意志スキル」と「問題解決スキル」

自分自身の意思を主体的に決定することで、さまざまな問題解決を進めることができます。

すぐに思い当たったのは、「Little Hands Project for Ukraine」です。ニュースでウクライナの人々が困っていることを知った園児たちと話し合った結果、たとえ小さな手でも、自分自身の手を動かし、お手伝いをして募金を集めることにしました。種を植えて苗を育て、その苗をママ・パパに買ってもらって、そのお金を募金するプロジェクトです。日々、お当番を決めて水やりのお世話を2か月にわたって続けることができました。

育った苗をみんなでCHES Bazarに出品。ママ・パパだけではなく近隣の住人の方からも支援を受けて、総額25,450円を日本赤十字社をとおしてウクライナ人道危機救援金に募金することができたのです。

2:「創造的思考」と「批判的思考」

創造的思考は、批判的な意見や考えかたも受け入れることで、さらに創造性が増していきます。

毎週金曜日、CHESのクラスで盛り上がるのが「Show & Tell」の時間。各家庭で経験した面白かったことや楽しかったことをクラス全員の前で発表するのですが、「こうしたほうが良かったかも」「家族みんなが楽しかった?」などの質問があると、その質問内容を受け止め、「今度は別の方法でやってみる」「次は妹も一緒に行く」など、さらに考えを深めていってくれます。

そして「Good Choice & Bad Choice」。クラス内での素晴らしい行動や、逆にささいなもめごとが起こると、みんなにその状況の原因となった行動について考えてもらいます。話し合った結果、みんなが納得できれば、Good Choice StickerをGet! 残念ですが Bad Choice Stickerのこともあります。

Good Choice Stickerの場合は、自分の考えや行動をさらに伸ばしていこうと感じる良い機会になります。たとえBad Choice Stickerの場合でも、自分の意見を伝えたうえでみんなで話しあった結果です。自分の考えや行動を修正し、次はGood Choice Stickerを目指す良い機会になっています。

3:「コミュニケーション・スキル」と「対人関係スキル」

コミュニケーション・スキルを身につけることで、対人関係スキルを磨くことができます。

バイリンガルは、コミュニケーション能力に優れている」のなかで、「I Heart Intelligence」の「複数の言語を話すことが人間の心を理解するのにどのように役立つか」という記事を紹介したことがあります。

CHESの教室内は基本、英語環境。この環境の中、好奇心旺盛、感受性豊かな子どもたちは、たえず自分が思っていること、感じていること、嫌なこと、楽しいこと、見つけたもの、気づいたこと、とにかく英語でなんとか「伝えたい!」。

でも、英語でうまく伝えられないと、ボディー・ランゲージ(まれに日本語😊)も含めた対話も駆使。こんな対話を重ねている間に、外国人教師のサポートを借りながら、どんどんコミュニケーション・スキルが磨かれていきます。

4:「自己認知」と「共感的理解」

自分の弱点や強みを素直に認識することができれば、自分とは異なる他者を理解、共感的理解も可能になります。

CHESの活動では、1歳半から6歳までが一緒に行動する時間が多くあります。たとえば、公園での遊び時間。大きいお姉ちゃん・お兄ちゃんは、まだ小さなお友だちと必ずバディを組んで進んでいきます。お互いに学齢差のあるお友だちに接する機会が多いので、自分ができること、自分ができないことを理解し受け入れる機会も自然と増えていきます。

また、CHESでは外国人教師の採用時には、幼児クラスをどれくらい経験してきたか、そして日本文化や日本語にどれくらい興味があるのかを、英語ネイティブよりも重視します。

これまでにシンガポール、ニュージーランド、バングラディシュ、インド、チェコ、アメリカ、イギリス、フィリピン、カナダと、様々な国から外国人教師に参加してもらったことで、出身国それぞれの母語や文化の違いを理解、一方で日本の言葉(表現)や文化の理解も改めて深めることができてきました。

5:「情動に対処するスキル」と「ストレスに対処するスキル」

まず、自分や他者の感情を認識し、その感情が行動にどのような影響を与えるのか、その感情をどのようにコントロールできるかを理解することです。そしてストレスを感じていたら、そのストレスをどのようにコントロールするのかを知ることです。

先日、「Good Friends Bord(なかよしボード)」を教室に作ってみました。どうしたら本当の友だちになれるのかをみんなで話合い、意見をまとめてボードに貼り付けたのです。「あいさつをする」から始まり、友だちを助ける、おもちゃをシェアするなど8項目がでてきたのですが、最後に登場したのが「Asking」でした。

この言葉に対して担任の先生は保護者向けのNews Letterで次のように表現しています。「たずねることは大切です。助けが必要かどうか、幸せかどうか、なんでも友だちにたずねてみることは、より良い友だちになるための素晴らしい方法です」。

ライフスキル全般にいえることかもしれませんが、他のお友だちがどのように感じているのかをたずねるということは、本当に大切なことだなぁと改めて考える良い機会になりました。

そしてCHESでは「Self-Control」という課題を提供しています。自分のわがままな行動が、お友だちにどのような気持ちにさせてしまうのかを考える時間です。Self-Control(自制)できている行動か、できていない行動かを話し合いながらボードにはっていきます。

この課題では、他のお友だちだけではなく、自分が嫌な気持ちになる行動も確認することができました。そして新たにCHES Groud Rules(基本ルール)に加わったのが「Stop, Think, Act」。「一度、止まって考えよう。そして行動に移そう」です。

学齢差、異文化、他言語が混在する集団で楽しく活動するためのスキル・能力

「ライフスキル」を順次、CHESの日常の活動とどれくらい関連するのかを確認してみると、教室内、集団で楽しく活動するためには経験的に必要と感じ、身につけて欲しいと育んできたスキル・能力を「ライフスキル」と表現できるのではと考えられるようになりました。

1歳半から6歳までの学齢差があるお友だち、教師を含めると全員が異文化、他言語をベースにしている教室内で、全員が楽しく過ごすためには、このような課題と、これらの課題に対応するためのスキル・能力は自然と育まれる必要があったのかもしれませんね。

こうして12年ぶりのサイトのリニューアル作業は、「CHESって、どんなところなの?」を改めて見つめ直す良い機会になりました。

しかし、いくらきれいな言葉で表現できたとしても、まだ幼い子どもたちは言葉で説明するだけでは、残念ながら心の中まで十分にしみこませることができません。CHESでの日々の活動を繰り返し繰り返し丁寧に進め、各活動を通して実際の体験を積み上げながら、子どもたち自身で「感じたこと」をじわじわと受けとってもらう必要があります。

サイトのリニューアルを機に「CHESって、どんなところなの?」を、これからは「ライフスキル」という言葉も意識し、さらにBrush Up! CHESの子どもたちには、将来にわたってよりよく生きて行って欲しいと日々願いながら、これまで以上に「小さな子どもたちの大きな可能性を英語力で応援」し続けていきたいと思います。


関連サイト

👉 バイリンガルは、コミュニケーション能力に優れている

👉 複数の言語を話すことが人間の心を理解するのにどのように役立つか


過去のサイトのタイトルやTop画像は十数年使い続け、お世話になった思い入れもあるので、ここに静かに貼っておくことにしました。

お子さんの英語教育にとって、1番いいスタートは、ママがしっかりした情報を知ることから始まります。

いま、お子さんの身につけて欲しいものは、「英会話」だけですか、それとも自然と湧き上がる「学習意欲」もですか?

International Preschool CHES
Deputy head teacher
幼稚園教諭一種免許/保育士資格
小学校英語指導者資格
(Elementary School English Teaching License)
Masami Morimoto


CHESでは、まだ幼いお子さんが無理なく教室になじめるように一斉入園ではなく、1歳半ごろからのお子さんの新入園児を随時、募集しています。

小学生になる前の貴重な時間をお子さんの将来にむけてしっかり活かしてあげたいとお考えのパパ・ママは、ぜひ一度、無料の「トライアル(体験)」にお越しください。申し込み方法はかんたんです。

こちら→「資料請求ページ」から、いますぐお申込みください。資料を送付させていただきますので、施設見学をかねて、お子さんと一緒にお気軽にご参加ください。CHESの教室でお会いできるのを楽しみにお待ちしています。


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