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2022.06.14

バイリンガル

CHESが採用時、ネイティブよりも重要視することとは?

対話から、やがて会話へ

先日、「数千万語の言葉のシャワー。これこそが子どもの長期的な知能の発達に非常に重要なファクター」と、BlogにUpしたのですが、翌日、登園時間にこんなことがありました。

Red Fox(年中)クラスの中で一番優しいT君、ママとお別れした後もなにやらモジモジ、 午後のハーモニー・クラス(音楽の時間)で使うPianicaをおきまりの棚に置いた後も、いつもならさっそうと駆けていくのに、教室に続く階段を上がろうともせず、まだモジモジ。

あまりにもモジモジして動こうとしない様子を見かねて「Something happened?」、「What’s wrong?」とたずねても、まだモジモジ。どうしたものかと思いをめぐらせていると、一昨年までT君のクラス担任だったMs. Marisがそばを通ったので、引継ぐことに。

同じように「Something happened?」から始まり、T君のモジモジの様子をみて、さらにいくつかの声がけの後、「Where is your Pianica-Book?」。T君は小さな声で「… inside」。「Is it inside your bag?」。すると、こくり。「Open your bag.」で、ようやくT君は動き出したのです。

要するに、ハーモニー・クラスの曜日には、PianicaとPianica-Book(楽譜)は手に一緒に持って登園するのですが、今朝に限ってママがPianica-Bookをかばんに入れていたので、ママの許可なくかばんを開けて勝手に楽譜を取り出していいものかどうかを迷っていたようなのです。T君、偉い!

まだ自分がおかれている状況や気持ちを正確に言葉で表現できない学齢では、状況を推測するための声がけやボディー・ランゲージを含む対話が、やがて会話として成立していきます。

実は、こういうやり取りの対話は、大人の間でもよくありますよね。日本語同士でも、「ほら、あれ、あれ!」、「そうそう、それ!」みたいな…😝 さらに、英語と日本語という他言語同士の対話では、日本語同士の会話以上に多くあります。

先日も、日本語の「規則正しい生活」という表現について、英語ではNormal Life? と、ある先生に聞くと、返事はUmmm。それなら、Regular? Ummmと、しばらくあれこれ対話した後、regulated lifeが適切かなということになり、さらにwell-regulated lifeのほうがより適切かなという着地点がみつかりました。

バイリンガルは、コミュニケーション能力に優れている!?

他言語同士の対話では、まず、できるだけ誤解のない言葉を選びながら遠慮がちに対話がスタート。その後、いくつかのやり取りを繰り返しながらお互いが認識できる着地点をさぐりさぐり、会話が成立していきます。

このような他言語同士のコミュニケーションの経験が多いことから、バイリンガルがコミュニケーションに優れているという研究報告が、実際にいくつかあります。

「I Heart Intelligence」の「複数の言語を話すことが人間の心を理解するのにどのように役立つか」のなかで、「Psychology Today」の記事では、「バイリンガルの人々は、構文、比喩的な言語、比喩などの形成に熟練しているため、1つの言語のみを使用する人々よりも、より創造的な問題解決手法を考え出し、困難なタスクに流動的に対応できる」。

また、「Medical Daily」の記事では、120人の9歳の生徒に対して、バイリンガルであることが問題解決能力、創造力に影響しているのか調べたところ、「子どもたちは単一の合理化された思考プロセスではなく、さまざまなアイデアや概念を理解できるようになります。それは、バイリンガルであることが、通常は使用されないままになっている脳のより創造的な側面を利用できる」と報告しています。

このような研究結果が報告されているのは、幼児期の英語環境を提供しているCHESにとっては喜ばしい限りです。しかし、CHESではこのような喜ばしい「結果」を実現するためには2つの課題をクリアーする必要があると考えています。

まず、最初の課題。報告されているのは、あくまでこのような傾向が強いという「結果」であって、この「結果」が「目的」になってしまうと、バイリンガル環境で育った「手段」が、「私、英語できるから!」で留まってしまい、その先の「目的」に向かいづらくなることです。

「結果」をだす「目的」と「手段」

サイト内の「英検対策」のところにもあるように、もちろん「結果」は大事なのですが、バイリンガルの環境で育ったという「手段」をうまく使いこなせるようになることで、「なにができるのか」、そして「なにをしたいのか」、という「目的」をCHESでは子どもたちと日々共有したいと考えています。

たとえば、「Show & Tell」の時間。毎週金曜日、旅行や行事、家族イベントなど各家庭で経験した面白かったことや楽しかったことをクラス全員の前で発表します。その時に感じたことをいま自分がもっている英語でなんとか説明したい(目的)!

でも、英語でうまく伝えられないと、ボディー・ランゲージ(まれに日本語😊)も含めた対話も駆使。こんな対話を重ねている間に、外国人教師のサポートを借りながら、どんどん英語での会話として成立していきます。

また、かつて卒園児のママからCHESに通いだした最初のきっかけは、「英語が話せないとアメリカのミッキーには会えないんだよ」だったと伺ったこともあります。このような「目的」でも、英語でなにができるかをお子さんと共有できていたからこそ、CHESのバイリンガル環境を親子で楽しむことができたのだと思います。「いまとなってはCHESを探し当てた私を褒めたいです」とも😍

そしてもう1つの課題。「Something happened?」からT君の「… inside」までの意思疎通の間は、お腹が痛い? 忘れ物? など、Ms. Marisからの推測による絶え間ない声がけでした。いくつかの質問を声がけしモジモジする体の動きも観察しながら、どうやら問題が楽譜であることを導き、ようやくお互いが問題を認識できた瞬間、解決! でした。まるで連想ゲームのように解決に導く「適切な」声がけを繰り返す対話が必要だったのです。

適切な声がけではなく、一方的な指示だったとしたら?

実は、私が毎日時間に追われていた子育て真最中の頃、モジモジ動こうとしない息子には、「どうしたの?」→様子見→「なぜ、動かないの?」→「早くしなさい!」と、なりがちでした。言葉のシャワーが重要なことは、頭では十分理解しているのですが…😓

しかもこの状況、バイリンガル環境では、「早くしなさい!」が日本語ではなく英語です。まだ自分がおかれている状況や気持ちを正確に言葉で表現できない学齢の子どもに、一方的な英語での指示はかなり強烈に響きます。

これら2つの課題をクリアーするために、CHESでは外国人教師の採用時に、幼児クラスをどれくらい経験してきたか、そして日本文化や日本語にどれくらい興味があるのかを、ネイティブよりも重視しています。

というのも、日本文化や日本語にあまり興味がなく、学齢を意識できないネイティブを重視し過ぎると、英語での一方的な指示がふえるばかりで、まだ自分がおかれている状況や気持ちを正確に言葉で表現できない学齢の子どもたちは、すぐに退屈してしまうからです。

年齢差、しかも他言語同士、お互い異文化の細かい感覚までは通じ合えないことを前提に声がけができるCHESの外国人教師は、みんなユーモラスで優しい先生ばかりです。結果的に、幼い子どもたちはすぐに「英語で」のバイリンガル環境に楽しみながら慣れていきます。

10年、20年、30年後の将来のどこかで

バイリンガル環境という「手段」によって、お子さんの将来の「目的」をCHESの教室内だけではなく、各ご家庭と共有することができれば、「宇宙船のなかでは共通言語は英語かも💫」とか、「英語でYou Tube配信できたら、世界を舞台に活躍できるかも👍」とか、「ゲームのプログラムは基本、英語」とか、きっかけはなんでもいいのですが、なによりもCHESでの子どもたちの生活はより楽しくなるはずです。

その「結果」、10年、20年、30年後の将来のどこかで、CHESのバイリンガル環境で育った子どもたちが、創造的により良く生きられていることを願いながら、CHESの外国人教師は、日々教室内で子どもたちとの対話を楽しんでいます。

International Preschool CHES
Deputy head teacher
幼稚園教諭一種免許/保育士資格
Elementary School English Teaching License
Masami Morimoto


CHESでは、まだ幼いお子さんが無理なく教室になじめるように一斉入園ではなく、1歳半ごろからのお子さんの新入園児を随時、募集しています。

小学生になる前の貴重な時間をお子さんの将来にむけてしっかり活かしてあげたいとお考えのパパ・ママは、ぜひ一度、無料の「トライアル(体験)」にお越しください。申し込み方法はかんたんです。

こちら→「資料請求ページ」から、いますぐお申込みください。資料を送付させていただきますので、施設見学をかねて、お子さんと一緒にお気軽にご参加ください。CHESの教室でお会いできるのを楽しみにお待ちしています。

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