ご存知の方もいらっしゃると思うのですが、実は私、メルマガなるものを発行しております。しかもそのタイトルは【英語ができる子の親だけが知っている!新「英語育児」】という大層wなるメルマガなのです。
サクラがちらり散り始めた春のホリデークラスが終った頃だったと思うのです。特に雷光に撃たれたというわけでもないのですが、あろうことか「子どもたちが英語を吸収する最短距離」について感じたままに書き綴ってみようかなぁと思いついてしまったわけです。たしか、このBlogにも書いたと思います。
一定の期間、ぎゅっギュっと英語の環境にはいる。
幅の広い年齢層の集団活動を経験する。
テーマは身近で興味のあるTOPICにする。
当時は以上のようなことを中心にまとめていければいいなぁと、いまから思えば比較的安易に考えていた次第です。それから数回にわけて、頭の中は七転八倒w、言葉が出てこないときはでんぐり返しww、キーボードをたたく指先はこむら返りwwwしながらも、まあぁなんとか書き進めてきました。
と、ところがです。いざしばらく書き始めてみると、あまりにも幅が広過ぎ(汗)。どうやら次男の中国地理の今回の中間テストに登場していた青蔵(チャンタン:日本語ではチベット)高原ほど広くはなさそうなのですが、それでも方向音痴である私にとってはかなり広いことに変わりありませぬ。このままでは行く当も分からぬまま彷徨うのは必至。
このような場合、すぐさま方向転換することが鉄則。そこで、英語というツールを提供する私たちの側(先生・親・社会)からではなく、まずは受け取る側の子どもたちの成長にフォーカスしてみようと思い立ち、発達心理学者エリクソンの『発達課題の各段階とその心理的側面』なんぞを取り入れ、私なりに解釈を試みようとしてみたのです。
こちらもご存知の方も多いと思うですが、一応補足させていただくと、エリクソンが提唱した発達課題の各段階とその心理的側面は、以下のとおり8段階に別けられています。ちなみに左記が成功、右記が不成功した場合です。
ただし必ずしも成功のみが賞賛されているわけではなく、不成功もそれなりに経験する必要性があるとされています。両者の統合したものが正常な成長に寄与し、前段階の発達課題は次段階の発達段階の基礎となると考えられているからです。
Stage 1:乳児期 信頼vs不信
Stage 2:幼児前期 自律性vs恥・疑惑
Stage 3:幼児後期 積極性vs罪悪感
Stage 4:児童期 勤勉性vs劣等感
Stage 5:青年期 同一性vs同一性拡散
Stage 6:初期成年期 親密感vs孤独感
Stage 7:成年期 生殖性vs自己吸収
Stage 8:成熟期 自我統合感vs嫌悪・絶望
CHES-Friendsが関係しそうなところだけだけでも、もう少し付け加えてみると・・・
【乳児期】の子ども達のテーマは【信頼】を得る時期ということになります。自分を世話してくれるママやパパ(保護者→大人→社会)との間で、不安にさいなまれることなく自分が愛されているんだという実感を得る時期。そのために最も重要なのが【スキンシップ】。
これに失敗すると、自分で自分を愛せない【不信】になり、人間交流に欠けてしまう可能性もあり、後の発達に大きな影響を与えると言われています。
そうこうしてる間にも子ども達は成長していきます。いままでのように【スキンシップ】だけでは済まされなくなる2歳前後。この【幼児期前半】のテーマは【自律】です。「自立」ではなく「自律」。念のため、「自立」がテーマになるのは「思春期」以降です。
【自律】とは、体の発達や言葉の発達によりようやく芽生え始めた【自我】 を自分の意思でコントロールすることを覚えることです。トイレ・トレーニングもこの時期ですよね。他にも基本的な生活習慣の基礎を覚え始めるのもこの時期です。
【自律】に失敗すると、自分(→親→大人→社会)に対して確信が持てず、【恥・疑惑】を持つようになると言われてます。
そして【自律】に必要なのが【しつけ】です。いままで出来なかったことも、自分の「能力の発達」とともに出来ることが増え、「活動範囲が広がり」ます。すると、自然と【自我(意志)】が芽生えてきます。しかし、ある程度能力が発達し、活動範囲が広がることで、親(→大人→社会)からの「生れて初めての命令や禁止」が加わることになります。
これはあくまで個人的な感想ですが、最近「叱らないしつけ」をかなり極端に拡大解釈していると感じる機会が増えてきたように思います。一方的な「親都合」や、いたずらに「感情的」な叱り方には、たしかに問題もあるとは思うのですが、【自我(意志)】と【しつけ】との2つの力を調整する【自律】を促す【命令・禁止】という叱り方は、必要だと考えています。
・・・と、9月30日に発行したメルマガでは、なんとかここまでたどり着いていたのです。そして10月15日にも補足を試みたのですぅ。でも、メルマガなるものは、一度配信してしまうと、Blogのように訂正や加筆がききませぬ。なんとも融通が利かぬ頑固者です。本当にもう、石頭なんだからぁ。
ちなみに英語では頑固者を“石”ではなく“as obstinate as a mule(らば)”と表現したりするそうです。「らばって何よぉ? 失礼ねッ」「ロバみたいな感じかなぁ」「でも、それじゃぁロバに失礼じゃないの?」という感想はさておき、とにかく補足のためにメルマガでは加筆することもできませんでしたので、非常に前置きが長くなってしまい申し訳ないのですが、これから少し補足の補足もさせてください。
まずは、子ども達の発達課題と同時に、当然、私たち親世代にも親世代なりの発達課題があります。「親」になったとはいえ、私たちもまだまだ発達途上ということなのでしょうね。果たして、発達の余地はあるのか(汗)!? では、そのテーマとは?
【Stage 7:成年期】のテーマは【生殖性】VS.【停滞】です。 他者を育てることにエネルギーを注ぐ時期。他者は、自分の子供のみに限らず、部下、後輩、社会、環境など、次の世代全般に及びます。これに失敗すると、自分のためだけに力を使うようになる【停滞】。
では【停滞】とは? 自分しか愛せないので、子どもは人生の邪魔者扱い、仲間はライバル、当然周囲と関係性をうまく保てなくなり、自閉的な暗部に引き込まれてしまう状況です。しかも、憎しみの対象となり愛を与えられなかった子ども達が大人になると、愛は搾取されることと考えるようになり、社会的協調性を失うと考えられています。まさに負の世代連鎖の完成です。
パパママの発達課題、責任重大! です。
そしてもうひとつ、【しつけ】についてです。1歳から3歳頃の子どもたちにどのように対応したら良いのだろう(トホホ)と頭を悩まされているママやパパも多いと思います。それもそのはず。場合によっては「魔の2歳児」とも表現されているこの時期を親であればきっとだれもが(私も!)必ず経験しているのです。
この記事をお読みいただきければ納得していただけると思います。ぜひ、全文をご参照くださいね。
【パパママ必見! 3歳頃までの子どもによくある10の問題とその対処法】。
ちなみに原文タイトルは“Teaching Children Manners-10 ways to tame toddler behavior problems”です。
あれれぇぇ~。日本語訳になった段階で、不思議なことになぜか“Teaching Children Manners”がすっかり抜け落ちているぅぅ。とにかく、この記事によると、3歳頃までの子どもによくある10の問題と対処方とは?
問題1:食べ物をまき散らす。
対処法1:「いいよ。投げるんだったらご飯はあげないから」くらいの冷静な態度でのぞもう。
問題2:謎のプチ暴力
対処法2:通常は言葉の発達と共に減ってくる。たどたどしくても自分の気持ちを言葉で表現できるよう、導いてあげよう。
問題3:「ダメ」と言っても聞かない。
対処法3:2歳ぐらいまではルールという概念は理解できないので、やみくもにダメダメ言うだけでは意味がない。そのつど理由を説明し根気強く相手をしよう。
問題4:おちんちんトーク
対処法4:「自分の体に恥ずべき場所がある」という思いを植えつけないよう、「腕」や「頭」と同じように話をしよう。
問題5:人前で股間を触りまくる
対処法5:「プライベートな大事なところだから、人前で触るのは良くないよ」と説明しよう。
問題6:何かにつけ、ぐずる
対処法6:言葉をうまく操れないうちは、ぐずりもコミュニケーションの一環。この時期は、何が不快でぐずっているのかすぐに原因を見つけてあげ、ぐずりがクセにならないよう気を配りましょう。
問題7:静かな場所で大声を出す
対処法7:しばらくは効果がなくても、「おうちで出す声」「お外で出す声」の概念を、早い段階からじっくり教えるのもひとつの手。また、「ひそひそごっこ」など囁き声で話すゲームも有効。
問題8:八つ当たりをする
対処法8:理不尽な怒りは聞き入れられないことを強い態度で示すことが大切。
問題9:どこにでも登る
対処法9:どうせ止めても登るので、無理に止めるよりも安全に登れる場所を作ったり、安全に降りられるよう側にいて気を配ることも。
問題10:癇癪(かんしゃく)を起こす
対処法10:「大人の注意を引きたいがための癇癪」なのか、「何かにイラついての癇癪」なのか見極めること。前者ならば相手にならず冷静に対処し、後者ならば優しく話を聞きイライラの原因を一緒に解決するのが良い。
私は、【しつけ】は“Teaching Children Manners”だと理解しています。「叱らない」ことと、【自律】を促す【命令・禁止】を「教えない」ことは、全く別物。たとえまだ「言葉」をうまく操れないうちでも「言葉」で根気強く「Manners:基本的な生活習慣」を伝えていく努力は必要だと感じています。
もちろん私の育児経験においても100%自信をもって対応できてきたことばかりではありません。それでも、「言葉」によって伝えていく努力をし続けてきましたし、これからも続けていくつもりです。
これを書きながら、いま当時の様子を突然思い出したのですが、私の場合、幼い息子たちへの「言葉」には、いわゆる赤ちゃん言葉(~でちゅなど)は一切使いませんでした。
特に主人はかなり意識して、ほんとうに普段(友人と話しているのと)同様の(漢字w)「言葉」で話しかけていましたので、横からか私が「それって(ひらかなでw)、どういう意味?」と、思わず突っ込みを入れる場面(←いまでもw)もあったくらいでちゅうwww。
そういえば、「言葉」だけではなく「表現」も主人は意識していたように思います。
たとえば食事中、長男が「みずぅぅぅ!」と叫んでも、主人は「水がどうしてん?」。しばらく対応を待ってから「『水をいれてください』やろ?」。おもちゃ売り場でも「ほしいィィィ!」と叫んでも、「良かったなぁぁ、欲しいモノが見つかって」で終了。状況が変化しないことに焦りを感じる次男。その様子をみながら『「欲しいから買ってください」か? それやったらあとでみんなで相談して、買うか買わへんか考えよう」。いまとなって思い出すのは、どれもこれも笑い話のような光景ばかりです。
いずれにしても、ヨチヨチ動き出してからの数年間は確かに本当に大変な時期。でも、そんな時期でも、いま振り返ればほんのわずかな時期です。その限りある時期をぜひ大切にして欲しいなぁと思うのです。
というのも、もう1つの記事【パパママ必見! 「魔の2歳児」を愛すべき10の理由】。この記事もお読みいただきければ納得していただけると思います。こちらも、ぜひ全文をご参照ください。
まず10項目のタイトルだけをピックアップさせていただくと以下の通りです。大人になってから真価が問われる重要な要素ばかり。親があまり意識していなくても、すでに子どもたちはこの頃から学び始めているのですよ。
1. 決断力
2. 創造力
3. 冒険心
4. 互助の精神
5. 学習力
6. 現在思考
7. 感情表現
8. 対人関係
9. 幸せの実感
10. 強固な絆
ちなみに【5. 学習力】のところを取り上げてみるとw・・・
親が一番の先生であることを忘れるなかれ。子どもは新しいことを学ぶのが大好きだし、スポンジのように知識を吸収していく。散歩ひとつ取っても新しい発見に満ちており、人生への好奇心、興味を育てる機会になる。また、言語能力が著しい発達を見せるこの時期は、外国語の始めどきだ。
CHESでは、2歳児からお預かりしているのは、このあたりのことを経験的に判断してきたからなのです。ただ、英語を学ぶうえで、CHESではもう1つかなり意識していることがあります。
それは、CHESでは、「なぜ日本文化と比較的近いアジアのバイリンガル教師の先生方と一緒に活動してきたのか?」についてです。
以前【「なぜ、シンガポールなのですか?」あるいは「なぜ、アジアなのですか?」】でもふれたことがあるのですが、背景にあるのが、実は幼児期の【しつけ】“Teaching Children Manners”とも密接に関わる重要なことなのです。
そしてもうひとつ。たとえば学齢も英語経験も似通ったお友達に同じような情報を提供しても、あるお友達はすんなり吸収できたりするのに、あるお友達は拒否したりする場面が実際の教室にはあるわけですよ。この差って、一体なんなのでしょうね???
「子どもたちが英語を吸収する最短距離」、つまり「子どもが勉強を覚えるのが早いかどうか」って、なにか環境の差で決まってしまうものなのでしょうか。
まさにCHESでもリアルタイムのお友達ばかりでかなり重要だと感じていますので、次回も【幼児期】についてもう少し補足していきますね。
続きは、10月30日発行予定(←あくまで予定ということでw)のメルマガ【英語ができる子の親だけが知っている!新「英語育児」】で、でんぐり返し(若干意味不明ですがwww・・・)配信しますね!